コラム「まるごと日誌」

不器用な生き方しかできない人間です。何でも光と影でできていると考えています。その両方をまるごと見て考える必要があると思っています。そんな私が,日常で感じていることを,気楽に書いていきたいと思います。

根付いてしまったものを改めたい

 「聞こえてきたのは、女性の声ですか?男性の声ですか?」

 ACジャパンのCMの問いかけにハッとした。無意識の差別は、自分にも強く根付いていることに、否が応でも気付かされることになった。

 菅井幸来さんの記事の写真を見た時も同じだった。始めに写真を見て、職業を全く連想しなかった。

 秋田沖の大規模洋上風力発電所長。日本とイギリスのスタッフ20名を束ねている。

 東京大農学部で遺伝子組み換えを研究し、幅広い仕事を求め、丸紅に入社した。会社が再生エネルギーに力を入れる中で、社内公募に手を挙げ、発電所開発に転じた。

 風に乗って、すべてが順風満帆に・・・というわけではなかった。福島沖での実証実験で渉外を担当したときのことだった。「風車は海中で漁礁になる。一本釣りもできる。」と提案したところ、地元の底引き網業者から怒りを買った。この経験から学び、相手の目線に立ち、不安を取り除くことに努めるようになったそうだ。

 人を思い、力を合わせて働くことができれば、男性・女性の違いなど関係ない。私も根付いてしまった意識を改め、スタッフと共に熱く働く菅井さんから、たくさん学びたいと思った。