コラム「まるごと日誌」

不器用な生き方しかできない人間です。何でも光と影でできていると考えています。その両方をまるごと見て考える必要があると思っています。そんな私が,日常で感じていることを,気楽に書いていきたいと思います。

感動不足に「おちょやん」が

 NHK朝ドラ「おちょやん」のダイジェストを見た。

 見終わったとき,涙が流れた。

 なぜだろう・・・。失礼ながら,内容は到って「ベタ」なもの。同じような物語は今までたくさん見てきたのだが・・・。

 振り返って,はたと気付いた。

 そういえば,自分の生活に「感動」がない。今週の「おちょやん」のように大人同士が本音をぶつけ合い,心を通わせて,悩み,一番大切なことに気付いていく。そんな感動はここ5年間,まったくない。だから,こんなに涙が流れたのだと。

 職業上,そして私の特性なのか,これまで大人同士で随分本音を交わし合ってきた。

「あなたには,なぜかみんな一生懸命になりますね。」

恩師からこう言われたこともある。本音と本音で築いた仕事や関係は,途中でいろいろあっても,最後は不思議と良いままになる。

 ここ5年間は,それが全くない。不満はあっても本音の交わし合いがない。感動がない。だから良い仕事も無かったのだ。

 「おちょやん」に描かれた「ベタ」なもの。それは決して「ベタ」ではなく,とても貴重で大切な思い出であり,これからも築いていくべきものだと気付かされたのだった。